不忍ブックストリート、小糠雨。

 またもや腹の立つことがあったので、暗くなった不忍ブックストリートを歩く、歩く。
オヨヨ書林の均一棚で興味の本を見つけたので、腹立ち少々紛れる。店から出てきたブロンドの美人(ポニーテイル!しかもメガネっ娘だ)を見送って、もう少々紛れる。店内チェック。噂の犀でごっそり買ったという晶文社本は見当たらず。オヨヨ書林の均一棚はいつ来ても買うものがあるのでウレシイ。また少々紛れる。
 店を出て、不忍通りを下る。
 不忍ブックストリートというキーワードを私は大いに気に入っている。谷根千とも不忍通り沿い、ともニュアンスの異なるこの言葉。あんまり粗雑に使って欲しくない。例えば「不忍ブックストリートにある美容院」って表現なんかオカシクないかい?「不忍ブックストリートマップに載っている美容院」というのは許容できるけど、ねぇ。本とも散歩ともイマイチ結びつかない言葉や文脈で使うのはどうも引っかかる。イマドキでいう違和感ってヤツよ。
 ま、あたしがハギシリしたって、片思いだけどね。などと考えていて往来堂を通り過ぎてしまった。腹立ち、ぶり返す。
 ブーザンゴは意識していたけど今日は休み。ついでに団子坂下で明日開店と聞く「焼鳥 今井」の場所を確認。プレオープンというか関係者招待日なのだろう、皆さん幸せそうにして鶏を齧っていた。いい感じの店。でも、いわゆる通人で常時満員になるんんだろうなぁ。多分、私には縁がない。くそぅ。腹立ちますますぶり返す。
 よみせ通りのリカーショップのだやで買い物。酒ではなくて酒の肴。ここの若旦那は私がかなり気にしているお人の一人。もちろん先方は私のことなんざ、ご存じないですよ。チョイとだけ会話しました。ちょいとだけ。
 そのあと、古書ほうろうへ。皆さんに一礼。皆さんなにやら忙しそうなのでこちらも棚チェックに専念。このたびで一番うれしかったのは、関係の方々と知り合えたことだよなぁ。
 稲垣書店の棚を拝観。おおスゲエ。実見して凄さが判ったような気がします。「モンローのような女」のポスターがいいなぁ。(どんなにいい感じかというとこちらの古書ほうろうのウェブの記事の中の写真を。おみ足がちらりと見えていますhttp://www.yanesen.net/horo/info/1493 )
 捜していた本があったので買う。勘定のときに宮地さんとミカコさんと少々会話。とても、うれしい話でした。腹立ちは雲散霧消。とてもハッピーな気分に。
あんまりハッピーな気分になったので、店内にいたバラタリア書房さんに挨拶するのを忘れたことに気が付いたのは、西日暮里の改札を通った後でした。ごめんなさい。
バラタリア書房さんがなんでほうろうにおられたかはこちらhttp://d.hatena.ne.jp/pansar/20060509