アンチヘブリンガンへ

(承前)ダイバーの前の道を左へ水道橋方面へ。それにしても私の知る20年前の界隈とは様変わり。日大法学部の図書館がつまらぬ建築に建て替えられているのがなんとも。こうも変えなくてもいいとは思うが、まあ、感傷には何の権利も伴わないからね。残すことだけが能じゃなし。
 旭屋書店の脇を入って水道橋グリーンホテルの前を渡ってスグ。そこがアンチヘブリンガンです。
ナンダロウアヤシゲさんが「ぜひいけ」とお書きになったのでhttp://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20060613来ました。退屈男さんももう来ておられるようだしhttp://taikutujin.exblog.jp/d2006-06-22。ああ、我ながらミーハーだぜ。
 ああ、でもナンカいい感じのお店だ。
スタッフは二人キッチン担当のヒゲのおじさんとフロア担当のマダム。マダムに薦められて壁に向いたカウンターに。独りの時にはこのレイアウトは嫌いではないです。
「初めてでいらっしょいますか」と尋ねられた。
「ええ」と答えると
「ナンダロウアヤシゲさんのトコをご覧になられて?」
何で判ったんだ?匂いか?オーラか?それともマダムは読心術師か?
「やー、はははは、わかりやすい客でしょう?」とトンマな答えをしてしまったよ。
注文をしてダイバーで買った本を読んでいたら、脇のスタンドを点けてくださった。うれしい。
頼んだものはカルボナーラ(1000円)とバスのペールエール(600円)。飲食の代金と考えるとチト高めかな。けどこのお店での時間を楽しむなら、適価のレンジ。
お味のほうはというと、疲れているせいかもう少し塩気が欲しい。それとも粉チーズか。ああ、おいしいや。それからソースを拭きたいので、半キレくらいのプレインのトーストがあるとうれしいなぁ。背中のカウンターのほうからエビのグリルの香りがする。アカザエビ、スカンピかな。バナメイじゃあなさそうだ。
今度はワイン飲むぞ。
ところでアンチヘブリンガンですが何のクスリですか?えーと、頭痛薬?胃の薬?
「風邪薬なんですよ」と木箱を入った実物!を見せて下すッた。
「死ぬときに呑んでみようと思うんです。どんなもんかと思って」
や。それは止めておいたほうが。

 それにしても、退屈男さんにしろナンダロウさんにしろ、後をあるくと面白いなぁ。ウン。