雨の上がった宵の不忍ブックストリートを歩く。歩く。

 今日は別に腹が立つことがあるワケではない。
 根津で降りてまず、オヨヨ書林の均一棚。三冊買う。
今日の店番はご主人。このヒト、いい男だよなぁ。私を個体認識しているかどうか興味のあるところだが、自信がないので(ほら、それにわし名刺交換してからでないと何も始まらないニホンジンだから)、挨拶は躊躇われました。ついでに通りに出ていたアンドン看板の蛍光灯が切れかかっていたことも言いそびれた。うおぅ。
 それにしても、不忍ブックストリートとはおもしろい切り口だよなぁ。「本と散歩の似合う街」ってキーワードが地元のお店のヒトの琴線にどう響いているか興味のあるところである。ホンの数軒配布のお手伝いをしたのだが、みな好意的だ。それも「ありがとう、ご苦労様」にとどまらない。「この地図ね、旅人が欲しがるのよ、折らないで大事に持ってかえるの」「これはなくなったらどこにいただきに行けばいいのかしら?」「額に入れてね、掛けとこうと思うの」とか、とか、とか。掲載店舗だからって云う以上にリアクション。もうすこしヒアリングしてみたいものだよ。どうせヒアリングするなら、呑みながらがいいなぁ。
バーみたいな造作の小洒落た焼き鳥屋増えたけど、美味しいのかしらん?気になるのは千駄木の交差点の近くの居酒屋の「寅や」。よみせ通りの端の天ぷら屋「浅野」。すずらん通りの「鳴滝」。Mapに載らないかなぁ。どの店もいまいち情報がないんだよなぁ。
 考えているうちに、ブーザンゴを通り過ぎてしまった。慙愧。
古書ほうろうでフォスフォレッセンスと上々堂に届ける分の不忍ブックストリートMapを受け取る。どこかで一杯やろうかとも思ったけれど、Mapが荷物なのであきらめて帰宅。